オルソケラトロジー
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オルソケラトロジー治療について【 完全予約制 】
■オルソケラトロジーとは
一般的なコンタクトレンズとは異なり、寝ている間に特殊な形状をしたオルソケラトロジーレンズを装用し、角膜の形状を平坦化して近視を矯正する方法(下図)です。レンズを外した後も角膜の形が保持されるため、昼間はコンタクトレンズやメガネを装用せずに、裸眼で生活をすることができます。
*オルソケラトロジーの初回検査に関しては完全予約制となっております。お電話または受付窓口にてご予約をお願いいたします。(カウンセリング・検査・練習等で1時間~2時間かかります。)
*当院で使用しているレンズはユニバーサルビュー社のブレスオーコレクトです。
ブレスオーコレクトは、厚生労働省に製造販売承認を受けた、日本人の角膜に合うようにデザインされたレンズです。
■オルソケラトロジーの特徴
- ハードコンタクトレンズとほぼ同じ取り扱いを行います。オルソケラトロジーでは寝ている間にレンズをつける点が異なります。
- メガネやコンタクトレンズなしで生活することが出来ます。
- 裸眼でスポーツを楽しみたい方に向いています。
- 裸眼で生活したいけど外科的手術には抵抗がある方に向いています。
- 可逆性がありますので治療を止めれば元に戻ります。
- 暗いところや夜間では瞳が開くので、矯正されていない部分の角膜の影響で光がにじむ方もいます。
オルソケラトロジー使用における合併症と注意点について
- 角膜の炎症、結膜炎、充血、眼ヤニ、痛み、角膜新生血管、感染症、角膜へのレンズの固着、レンズのズレ、角膜浮腫、角膜内皮障害、乱視や光のにじみなどが起こることがあります。これらの合併症は通常のハードコンタクトレンズでも起こりうる合併症です。
- 上記のような合併症が起こらないように、適切なレンズのケアと定期検査を受けることが大切です。
■検査の流れ
事前の準備
- コンタクトレンズを装用中の場合は、以下の期間は装用を中止してから適応検査を受けてください。
- ソフトコンタクトレンズ…3日間
- 乱視用ソフトコンタクトレンズ…5日間
- ハードコンタクトレンズ…1週間
適応検査
- まずオルソケラトロジーが可能かどうかの適応検査を行います。
(視力、屈折、涙液量、角膜形状、内皮細胞、眼底検査) - 事前にお電話または受付窓口にて予約をお取りください。(完全予約制)
- 適応検査費用は5,500円(税込)です。検査時間は30分程度ですが装用練習などでお時間がかかる場合がございます。
- 検査で異常がなければ、その日から1週間のお試し装用が可能です。
お試し装用
- 1週間、自宅にて、トライアルレンズをご使用ください。
- 預かり保証金として両眼66,000円 / 片眼33,000円(税込)が必要です。
- お試し装用で中止する場合、保証金は全額ご返却いたします。
- 1週間後の検査で異常がなければ、本装用が可能です。
本装用
- お試し装用に満足し、治療を継続する場合は、追加費用の支払いが必要です。
- 初年度費用、両眼165,000円 / 片眼99,000円(税込)です。
- 初年度費用にはレンズ貸出費用と定期検査の費用が含まれます。
*オルソケラトロジーに由来しない検査・治療や学校検診による受診などは別途診療費が必要です。
詳しくはスタッフにお尋ねください。 - ケア用品代は別途必要です
定期検診
- 治療開始後は、3ヶ月毎に定期検診が必要となります。
- 定期検診費用は初年度費用に含まれます。2年目から年間22,000円(ケア用品など消耗品は別途費用が必要)です。(税込)
- ケア用品は、必要に応じてご購入ください。
- レンズは2年毎に定期交換が必要となります。
定期交換・紛失時交換:1枚41,800円(税込) - 処方交換:6カ月以内 片眼につき1回無料
- 破損・汚損交換:12カ月以内 片眼につき1回無料
Q&A
どういう方に効果がありますか?
近視の度数が軽度から中等度までが、良い適応とされています。
強度近視の患者様でも、適応がある場合があります。
眼鏡を掛けたくない、スポーツをしたい場合など、日中は裸眼で過ごしたい方に最適です。
安全性は?
合併症の頻度は通常のコンタクトレンズ使用と同等です。
ただし定期検査と適切な使用方法、レンズのケアが必要です。
治療に向かない人はどんな人ですか?
睡眠時間の短い方、うつぶせで寝る方(就眠時にレンズのズレや圧迫が起こりやすい方)、遠視の方、強い乱視がある方、ドライアイのある方です。
適応検査により判断させて頂きます。
レンズの扱い方、ケア方法は難しくないですか?
基本的な扱いは通常のハードコンタクトレンズと同じで、それほど難しくはありません。
安全で正しい管理の方法をご指導いたしておりますのでご不明な点があればスタッフにお尋ねください。
年齢制限はありますか? 未成年者でも使用できるの?
レンズの管理と取り扱いが可能であれば特に年齢の制限はありません。
2017年にオルソケラトロジーのガイドラインが改定され、それまで使用は適用外とされていた未成年者にも「慎重処方」という条件をつけて、処方が可能となりました。オルソケラトロジーには、近視の矯正だけでなく、近視の進行自体を抑制する効果があることが、近年の研究でわかってきたため未成年者への処方も増加しつつあります。
ただし処方と使用に際しては、間違いのない装用目的とその方法,正しいレンズの管理方法と確実な定期検査,角膜感染症などの合併症リスクなどについて、使用者と保護者は、カウンセリングを受け、十分に理解する必要があります 。
近視の進行を抑制するの?
オルソケラトロジーレンズの装用は成長期の子どもの近視進行の予防に非常に効果的である事が報告されています。
国内のデータにおいて2年間で30~60%の近視進行抑制効果が期待できると報告されています。
オルソケラトロジーと低濃度アトロピン点眼の併用療法が、オルソケラトロジー単独療法よりも、強い抑制効果が得られたとの報告もなされています。